今年の夏も梅雨明けと同時に一気に酷暑となった。
普段の散歩は日中の明るい時間帯に行くパターンが多いが、サマーシーズンはワンコの夏バテ防止のため、陽射しの無い時間帯で行くようにしている。
早朝や夜間に散歩していると、同じ理由で散歩しているワンコに出会うことになる。
それまで出会わなかったワンコの中には相性の良いワンコもいるようで、真夏の暑さがワンコの恋心を目覚めさせてしまったようだ。
真夏の散歩に出かけるタイミング
酷暑の日中は、サンダルを履いていても足の裏が熱くなるくらい地面が熱せられている。そんな時にワンコを外に連れ出そうものなら、肉球が火傷をしてしまう。
なかには、ワンコ用のソックスを履かせている飼い主さんもいるが、我が家の豆柴は身に着けるものは断固拒否!
それ以前に、毛皮を纏っているワンコにとって、夏の日差しは熱中症必至だ。
そのため、できるだけ暑さを避けるべく、朝は陽が昇る前に出かけ、夜は日が沈み路面温度が下がってから出かけるようにしている。
その前に出かけるような時は抱っこ散歩が基本。


朝は四時から六時の間に、夜は七時以降~
夏の時期ならではの散歩のリズムだ。
このようなサマータイムは他のワンコも同じようで、普段は会わないワンコも、同じ時間帯に近所の公園に集中するようになる。
すると、新しい出会いにワンコも興味津々のようで、ワン友の輪も広がってくる。


いつもはスタコラと素通りする道であっても、未知の匂いに好奇心がくすぐられるようで、その場で伏せの体勢になり、どんなワンコが現れるのか、辛抱強くじっと待っている。



やがて相手の姿が見えると尻尾をフリフリしながら様子を伺い始める。
相手がメスだと、お互いに距離を縮めるようなことはなく、素通りして行く。
ワンコの世界では、メス同士は相手にしない掟のようだ。
一方、相手がオスでだと一気にテンションが上がる。
それまで伏せの姿勢で相手の出方を伺っているワンコだが、相手が興味を見せ始めると元気良く立ち上がり、まずは鼻ツンで挨拶を交わす。
そこから先は我が家のワンコのペースで進んでいく。
まずは相手の背後に周り、お尻の匂いを入念に嗅いでいる。
その際、相手のワンコが主導権を握ろうとして自分のお尻を嗅ごうものなら、【ガウッ!】と吠えて絶対に嗅がせない。
新しい出会い
ほとんどのオスワンコに対して、絶対にお尻の匂いは嗅がせないのだが、春先くらいに出会ったオスの柴犬に対しては、匂いを嗅がれてもガウガウと威嚇することもなく、フレンドリーに接していた。
何度か散歩で出会っていたが、その後は時間帯が合わず会えないタイミングが続いた。それからしばらくして暑い季節になると、早朝散歩で頻繁に会うようになった。
夏バテでへばっている時も、「〇〇君に会いに行こう!」というと、元気に外に出ていく。
公園に入ると、相手の姿が見える前から伏せの姿勢で待機し、お互いの姿を発見するとダッシュで駆け寄っていく。
その後はお互いのお尻の匂いを嗅ぎ、楽しそうにじゃれ合っている。
相手の飼い主さんとも仲良く出来るようで、すぐに懐に飛び込み甘えている。
一方、相手のワンコも自分に懐き、運動不足ということだったのでリードを預かり一緒に走ったりするようになった。



そんな楽しいひと時を過ごしたあとは、名残惜しそうに別々の方角へ去っていく。
そんなラブラブの兆しが見え始めた頃にヒートになった。
体のリズムを自ら学ぶ
今回で四度目のヒートはワンコ自身も感覚がわかってきたようで、出血する前から頻繁に局部を舐め、出血が始まっても速攻で舐めて常に清潔な状態を保とうとしている。
そのため、オムツを履いても隙間から口元を入れ、なんとかして局部の状態を確認しようとする。
すると、いつの間にかオムツがずれて、気がつけば外れてしまっている。
オムツだけだとすぐに脱げてしまうので、サスペンダーで保持しようとするが、それでもワンコ自身が器用に身を捩らせ、どうすれば脱げるのかコツを掴んでしまったようだ。
それでもオムツを着けておこうとすると、とたんに不貞腐れモードに入り終始機嫌が悪い。よっぽど身に着けるのが嫌なのだろう。



結局、今回は出血してもワンコがすぐに舐めてしまい、ほとんど汚れることがなかったので、ピーク時以外はオムツを外すことにしてみた。
すると、以前に比べ出血の期間が短くなり、二週間程度で収束するようになった。
オムツを着けて完全に遮断するより、ワンコ自身が舐めて体の変化を自覚することで、自然のリズムに近づいて行くのかもしれない。
次回のヒートも、様子を見ながらできるだけオムツを着けずに、ワンコ自身で対応するようにしてもらおう。
ヒート時の散歩は誘惑がいっぱい
そんなヒート期の散歩に関しては最新の注意が必要なのだが、夏の時期は時間帯が重なってしまうので、オス犬とも頻繁に遭遇することになってしまう。
散歩中はヒート前からクン活が盛んになり、あちこちにオシッコをかけ盛んに自分の存在をアピールしている。
メス犬を飼ってみてわかったことだが、メスでも片足を上げてオシッコをすることもある。
地面に染み込む前に葉っぱなどに匂いを振りまいて自分をアピールしたいのだろうか。
更には、家に戻っても興奮しているのか、クッションを丸め、上から抱え込み一心不乱に腰を前後に振っている。


メスであっても、適齢期になりヒートがやってくると、オスを待っているだけではなく、自分からも相手を求めるようになるようだ。
そんな我家のワンコに対して、オスのワンコ達の行動は二種類のパターンに分かれる。
去勢しているワンコの場合はヒートに関心を示さず、それまでと同じような接し方で、単なるお友達として接している。
我が家のワンコ自身も、去勢しているオスには惹かれないらしく、普段より素っ気ない素振りでスルーしてしまう。
自宅近辺のオス犬は殆どが去勢しているので、仲良しのワンコであっても普段と変わらず、お互いを異性として意識することもないため、特に注意しなくとも問題ない。
一方、未去勢のオス犬の場合、お互いのテンションが一気に高くなる。
数十メートル離れていても、ヒート中とわかると一気にテンションがあがり、喜んで駆け寄ってくる。
相手が小型犬の場合は、珍しく自分のお尻の匂いを嗅がせ楽しそうにじゃれ合っているので、様子を見て引き離すが、相手が大型犬の場合は注意が必要だ。
散歩中に出会う数少ない未去勢のオス犬は大型犬が大半で、興奮すると相手の飼い主さんが対応に苦慮してしまうため、すぐに引き離されてしまう。
大型犬は興奮すると、男の飼い主さんでもコントロール不能になることがあるので、気を抜けない。
我が家のワンコも尻尾フリフリで大喜びなのだが、すぐに抱きかかえ、その場を去るようにしている。


初めて性に目覚め、お互いを異性として興味を示しているのだが、相手の飼い主さんの立場もあるので、こればっかりは諦めてもらうしか無い。
ワンコを抱っこして家に戻ると、ションボリとした表情で落ち込んでいる。そんなワンコの姿を見ていると、なんとも切ない気持ちになってしまう。

そんな悶々とした日々を過ごしていたが、ある日、久しぶりに未去勢の仲良しワンコに再開した。
遠くから我が家のワンコを発見するや否や、プロペラ尻尾で駆け寄ってきて思いっきり喜びを表している。
お互いのお尻の匂いを盛んに嗅ぎ、その後、我が家のワンコの局部を熱心にペロペロし始めた!
その状況を嫌がる素振りも見せず、それどころか、気の強い我が家のワンコが甘えた声を出し、素直に身を任せている。




その様子を相手の飼い主さんと見守りながら世間話をしていると、相手のワンコも会えない時は寂しそうにしており、我が家のワンコの名前を口にすると、飛び起きて辺りを探す素振りを見せるようになったということだ。
相手の飼い主さん宅では、もし、子どもが生まれたら嬉しいね!と家族で話し合っているそうで、それならそれで、自然に身を任すこともやぶさかではない。
そんな飼い主同士の話をしていると、気がつけばオスのほうが我が家のワンコに覆いかぶさるような素振りを見せ始めた。
おぉ!ついに結ばれるか?!
二人してハラハラしながら成り行きを見守っていたが、オスワンコはまだ若く初めての経験なので、なかなかうまく乗っかれない。
何度か覆いかぶさろうとするが、この日は仕事に行く時間が迫っていたので、時間切れになってしまった。
渋々ワンコ達を離し、名残惜しそうに後ろを振り返り拒否柴になるワンコをなだめ、また今度ねと言い聞かせ、その場を後にした。
そんな顛末を動物病院の先生に話したら、
「その時は協力するので、わからないことがあればいつでも相談に来てください」
とアドバイスしてもらった。
その後、しばらくは仕事に出かける時間が早くなったので、オスワンコと会えない日々が続いた。
部屋でワンコの様子を観察していると、物思いにふけっていたりして、ワンコの瞳がなんとも恋する乙女のようで、応援したくなってくる。

そうこうしているうちにヒートが収束し、普段のワンコに戻った。
散歩中に他のワンコが近寄ってくると普段の警戒モードが復活し、相手がお尻を嗅ぐ素振りをみせようものなら思いっきりガウガウと威嚇し、近寄らせないようになった。
お盆休みの夕方、雨上がりの公園を散歩していると、前方から彼氏が現れた!
◯◯君!と名前を呼ぶと、目を輝かせ猛ダッシュで駆け寄ってくるが、うちのワンコは観察モード。側に来ても目を合わせず、素知らぬ顔をしている。
〇〇君は嬉しくて盛んに匂いを嗅ごうとするが、思いっきりガウガウと威嚇し拒否モードになっている。
前回は猫のような甘い声で誘惑していたのに、釣れない素振りで軽くあしらう様子は、まるで恋の駆け引きを楽しんでいるようだ。
女性のほうが一枚上手なのは人間世界も動物の世界も同じなのだろう。
それでもめげずに一生懸命アプローチしてくる〇〇君を、相手の飼い主さんと一緒に励ましていたが、結局、この日はどんなに相手が好意を示しても最後まで威嚇モードで、それ以上の進展はなかった。
どうやら、ワンコの世界ではヒート期が終わるとメスはシャッターを降ろしてしまい、次のヒートまでお預け状態になってしまうようだ。
それでもめげずにアプローチしてくるオスだけが、最終的にメスと結ばれるのだろう。
こうしてひと夏の恋は収束を迎え、普段の穏やかだが気の強いワンコに戻った。
避妊しないことで学べることもある
ペットが交尾して妊娠する確率は、猫でほぼ100%、犬の場合は40~80%ということらしい。
必ずしも百発百中というわけではなさそうだが、それでも妊娠する時はする。
我が家のワンコに対して避妊手術をしていないのは、はじめから繁殖目的で飼い始めたわけではなく、できるだけ自然体で過ごして欲しいと願っているからだ。
ワンコが様々な体のリズムを自ら学び、時がくれば恋をし、その結果として新しい命が芽生えるのなら、それはそれで素晴らしいことだ。
現代のペット事情では出会いの場が無くなり、専門家以外が仔犬を産ませることは難しい時代になってしまった。
振り返ってみると、昭和の時代に飼っていたワンコの両親は自由で逞しかった。

そんな緩い時代も今となっては懐かしい限りだ。今の時代はルールでガチガチに固められてしまい人間もワンコも生きづらい時代になってしまった。
そうした状況にあって、恋をする機会を与えてくれたオスワンコに対しては、たとえ一緒に暮らすことは無くとも、感謝しかない。
この先、ワンコの恋がどのような結果になろうとも、成り行きをしっかり見守っていこう。
もし、お互いの気持ちが成就し新しい命を宿す事になったとしたら、感謝の気持で受け入れることにしよう。
現実問題として、多頭飼育は滅茶苦茶大変だと思うが、たとえ仔犬の貰い手が現れなくとも、それも覚悟の上だ。
田舎に引っ越し、自然の中でワンコ達とのびのびと生活することも十分検討に値する。
そういう未来に対応するためにも、今できることは、健康最優先で日々を過ごすことだ。
センテナリアンへの道はまだまだ続くが、ワンコと共に日々を元気に歩むことで達成できそうな気がする。
そんな我が家のワンコを水先案内犬として、残された時間を大切に生きていこう!

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