年度末の帳尻合わせをやっつけて、いざ印刷して提出しようと思ったら、まさかのプリンター故障。
よりによってこのタイミング。
でも、10年動き続けたので十分頑張ったと褒めてあげよう。
Amazonで急遽プリンターを届けてもらい、締め切りギリギリに提出することができ事なきを得た。
蔓延防止法は今日でオシマイになるらしいが、まだまだ油断は禁物。
春の日差しを恨めしく思いながら、阿蘇高原での長期間ワーケーションを思い出して気を紛らわそう。
2週間の阿蘇出張、交通網は遮断されたまま
2018年晩夏、阿蘇の麓で2週間の仕事をすることになった。
当初は熊本市内に宿を取り電車で阿蘇まで通おうと思っていたが、2016年の熊本地震の影響で、2018年当時も熊本-阿蘇間のローカル鉄道は未だ全線復旧しておらず、バスでの迂回を余儀なくされていた。
電車でも片道90分以上、バスだと2時間以上かかってしまう。
さすがに2週間通うことを想像するとゲンナリしてきたので、他の滞在方法を検討することにした。
仕事先は阿蘇駅からバスで15分程度。駅の周りは温泉宿が点在している。
割高になるが仕方ないかと諦めかけていたが、よくよく探してみるとキャンプ場があった。
レンタカーを借りても宿代より安くつくことが判明したので、思い切ってキャンプ場で寝泊まりしながら仕事先へ向かうことにした。
広大な高原キャンプ場
季節は9月。台風のシーズンだ。
雨の羽田を出発し、お昼に熊本空港着。レンタカーを借りて目的地の阿蘇中坊キャンプ場に着くと、そこは広大な芝生が広がるキャンプ場だった。
雨は上がっていたが、管理人のオッチャン曰く、
台風の影響でこれから風雨が強くなるから風が避けられるエリアにしときなー
とのこと。
他に客はいなかったので広大な芝生エリアのど真ん中にテントを張ってみたかったが、ここは素直に従おう。
いくつかあるサイトの一番小さめのエリア
それでも十分広い。
これから2週間のキャンプ生活が始まるのだ。
何はさておき、まずは珈琲をゆっくり楽しみ、近くを散策。
キャンプ場は阿蘇駅から車で15分程度。
阿蘇駅は道の駅も併設しており、ここは人気の道の駅のようだ。
新鮮な食材が豊富で、しかも安い。
それ以外もドラッグストアなども近くにあるのでアルコール燃料も心配無用。
そして何より、昼間は仕事をするので身だしなみは大切。
途中に温泉宿があり、日帰り入浴も可能とのこと。
しかも嬉しいことに早朝から入れる。
というわけで、朝から日帰り温泉に浸かり、サッパリさせて仕事場へ向かうことができそうだ。
はてさて、どんな2週間を過ごすことになるだろう。
テントが破れた!
日曜日からテント生活を始めたが、雨が降ったりやんだりの不安定な日々が続いている。
タープのおかげで雨が吹き込むことなく過ごすことができた。
予報によると週末は台風とのこと。その影響で週の半ばから暴風雨となってきた。
仕事帰り、キャンプ場に続く道は小川のようになっていた。
木曜の夜から暴風雨が吹き荒れ、雨粒がシートを叩きつけていたが、風上の雑木林のおかげでテントが倒壊することもなく、朝まで問題なく過ごすことができた。
今回は台風直撃ではなさそうなのでタープを張りっぱなしにしていたが、びくともしなかった。
管理人のオッチャンのアドバイスを聞いておいて良かった。
それにしてもこのテント、坊がつるのテント場で台風直撃にあったこともあるが、風をうまく受け流してくれるデザインのようで浸水することもなく、安心して過ごすことができる。
と思っていたのだが、、、
早朝、寝不足の目をこすりながら外に出てみると、雨はやんでいたが辺り一面吹き飛ばされた枝が散乱していた。
テントはペグが緩むこともなく一見問題なさそうに見えたが、細部を点検すると、フライシートが破れている!!!
飛んできた枝が当たったのだろうか。
破れ目は10センチ程度だったので、天気が良ければこのままあと1週間続けても問題なさそうだったが、週末は再び暴風雨という予報がでている。
裂け目が広がる可能性が十分考えられたので、ここは一旦退いて、急遽、フライシートのリペアをすることにした。
週末だったが幸いにもすぐ近くのリゾートホテルに泊まることができた。
リゾートホテルの部屋はリペアルームに様変わり
チェックイン後、部屋の床にテントを広げ、細部をチェック。
よく見ると、裂け目以外にも細かい穴が空いていたりしていた。
フロントでアイロンとアイロン台を借り、シームテープで裂け目を塞ぐことにした。
まずは練習がてら、穴の空いた箇所にシームテープを丸く切りハンカチを当ててアイロンで圧着。
上手く貼れたので、その後、裂け目に合わせてテープを長めに張りアイロンで圧着。
キャンプ場でもらったシールをその上から貼ってみたが、テープ面は弾かれてしまい上手く貼れなかった。
もしアイロンがなければグレーのダクトテープで切れ目を塞いでしまおうとも考えていたが、見た目がよろしくない。
その点、このシームテープは貼ってみると大して違和感もなく、耐水性も問題なさそうだ。
それにしてもAmazonプライム恐るべし!
阿蘇の田舎でも午後に注文して翌日には届けてくれた。
因みに、こちらがダクトテープ。短く切ってザックの非常ポーチに常備している。
粘着力は強力だが、見た目がバッチイ。が、山奥での非常事態には頼もしい万能テープ。
無事、リペアを終え、一週間ぶりに人が作ってくれた食事を終え、フカフカのベッドで週末の夜を迎えた。
窓の外は暴風雨。一旦撤収して幸いだった。
テント生活2週目は晴天続き
日曜の午前中にホテルをチェックアウトし、再び拠点に戻る。
管理人のオッチャンとしばし雑談。
昨日は暴風雨すごかったよ~
ホテルに避難して正解でした。
で、リペアはうまく行ったの?
おかげさまで裂け目をぴったり塞ぐ事ができました。いただいたシールがいい感じにアクセントになりました。
おぉ!良かったよかった、、、
先週のテント場より景色のいい場所に張り直し、晴れていたので寝袋やシーツを天日干し。
一気に難民キャンプな感じになってしまった。
今回のような長期間のテント泊ではインナーシーツが大活躍する。
寝袋のナイロン生地は肌に張り付いて寝心地が悪くなったりするが、インナーシーツを活用するだけで格段に寝心地が向上する。
いろいろな素材のインナーシーツがあるが、シルクをチョイス。
コットンなどに比べ値段は高くなるが、何より肌触りが最高。
吸湿発散性や保温性にも優れており、畳めば手のひらに収まるポーチに収納できてしまうので、ミニマムキャンパーには最適なのだ。
夏場などはこれ一枚とシュラフカバーがあれば寝袋は要らない。
阿蘇の絶景を堪能する
翌週からは晴天が続いた。
夜は満点の星々の下で秋を告げる虫たちの羽音で心地よい眠りに誘われ、
早朝、フライシートをめくると目の前には阿蘇の山並みが広がっており絶景を満喫できる。
採れたての絶品なブルーベリーの朝食を堪能していると、牛の鳴き声が遠くから聞こえてくる。
広大なキャンプエリアの敷地外は牧場となっており、放し飼いにされた牛や馬たちがのんびりと草を食んでいた。
そんなこんなで、日中は仕事をキチンとこなし、仕事を終えてからはキャンプを堪能する生活を無事に続けることができた。
以下、仕事をしながらの長期キャンプのポイント
・ノートPCやスマホの充電は仕事先のコンセントを使わせてもらえた。
・毎日温泉に入れたことで仕事やキャンプの疲れが溜まらなかった。
・近くの道の駅やスーパーで新鮮な食材を調達できたりクリーニングも出せたり。
・天候が悪化した場合のプランBが可能だった。←重要
・そして何より阿蘇の雄大な景色を満喫できた。
というわけで、
万が一災害にあってもテント生活を楽しむ訓練?
無事終了!
※この当時には想像もつかないような事態が2022年早春に勃発した。
世界中が戦争の危機に見舞われているが、当事国の悲惨な状況は胸が痛い。
平和なキャンプでも不測の事態や不便な状況は発生する。
銃撃や爆撃に怯え、難民キャンプすら張ることができずに寒さと恐怖に怯えて過ごす人々の生活は、どれくらい悲惨な状況なのか。
人類の英知が試される時はまだまだ続く、、、
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