引越し先のホテルの部屋は極狭だった。
チェックインした駅前のホテルは山形駅前のホテルに比べ一回りほど部屋は狭く、ユニットバスも体育座りを余儀なくされる。これから1ヶ月、ここで生活することになるわけだが、窓に面したデスクがせめてもの救いだ。
とりあえず不要な備品類を全て撤去してもらい、テーブル代わりの台を増やしてもらった。
これから1ヶ月、このエリアで調理と食事を兼ねることになるのだ。窓辺に緑を置き殺風景な室内をほんのちょっとだけ潤す。
荷物整理をしていたらあっという間に夕方になった。
初日は恒例のホテル近所を探検。
幸いホテルの近所にはスーパーや百均が数店舗あるので、日々の生活に困ることはなさそうだ。引っ越し初日の晩ごはんは近くに美味そうな蕎麦屋さんを発見。部屋での自炊は翌日から行うことにしよう。
以前、真夏に山形へ来た時は冷やしラーメンの美味さに舌鼓を打ったが、とても寒い一日だったので温かい蕎麦が食べたかった。しかし、店員のお勧めは冷やし肉そばということだ。店内を見回すと他のお客さんもそれらしき蕎麦を啜っている。ここは店員さんの意見に素直に従おう。
冷やし肉そば、ゲソ天セットを注文。
美味い!!!
太めの蕎麦に鳥出汁ベースでコクがあるのにサッパリしている汁が絶妙に合っている。トッピングの鶏肉は噛むほど味が滲み出て、地鶏の美味さがよく出ている。付け合せのゲソ天も揚げたてで、サクサクと噛むほどにゲソの旨味が滲み出る。
ん~この界隈は蕎麦の店がやたら多い気がしたが、レベルが非常に高いようだ。山形の熱々芋煮蕎麦も美味だったが、このエリアの蕎麦もレベルが高そうだ。
自炊に飽きたら蕎麦屋さん巡りをしよう。
仕事先は目と鼻の先
今回の出張は山形から在来線で30分の電車通勤を予定していたが、まさかの大雪で運休ということが現実に起こってしまったので、仕事先近くの宿に変更となった。
いざ仕事が始まるとホテルから仕事先へは徒歩5分でたどり着ける。
たとえ大雪で吹雪こうが雷が落ちようが、遅刻やたどり着けないという問題は解決した。
本来の出張日程を無事消化できそうだ。
それにしても歩いてすぐ仕事場にたどり着けるというのは本当に楽で、何よりも朝の時間に余裕を持てる。
珈琲を淹れ窓越しの景色を眺めているだけで気持ちが落ち着く。
晴れていれば朝日連峰と月山がパノラマのように広がり、西向きの窓なので朝日で雪山がキラキラと煌く姿に立ち会うことができる。
部屋は狭いがこの景色は何度見ても飽きない。
朝から贅沢なパワーをもらい、いざ、仕事先へ、、、
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