仔犬との生活が始まった -夜泣き対策とトイレトレーニング-

ワンコ

お盆に仔犬をお迎えして二週間が過ぎた。
部屋の中は日々嵐が巻き起こっているが、予想以上に賢い性格のようで二人して驚きの毎日だ。

仔犬の夜泣きに耐えられるか?

仔犬を家族の一員として迎えた場合、まず初めに訪れる最大の試練は夜泣きだろう。

何しろ生後二月ほどで一番甘えたい母犬から引き離され、その後はペットショップの狭いケージで過ごし、突然見知らぬ環境にやってきた日の夜から単独で眠らなければならない。そんな心細い状況で暗く長い夜を過ごさなければならない。人間の幼児ならギャン泣き必至だ。

幼児の場合は母親がすぐに抱えてあやすところだが、仔犬にそれをやってしまうと、その後は四六時中クンクン鳴くようになってしまう。

寂しくて鳴く→飼い主が来てあやす→クンクン鳴けば飼い主が来てくれるということを覚えてしまうと、以降、夜中じゅうクンクン鳴き、それがエスカレートして真夜中であっても吠えてしまうこともある。この悪循環に陥らないためには、どんなに夜通し泣いても初日から数日間は無視することが鉄則だ。そうすれば仔犬自身に鳴いても来てくれないという自覚が芽生え、以降、鳴かないようになる。

とはいえこの鉄則、理屈ではわかっていても超難しい。
始めは小さな声で短めに、切なく、淋しく、クン、、、クン、、、
そのうち少しずつ間延びしてくる ク~ン、、、ク~ン、、、

それが色々なパターンで繰り返されるのだ。違う部屋で聞いていると胸が張り裂けそうになる。でも、ここはがまん、ガマン、グッと堪えてここは我慢時。決してそばに行ってあやしてはいけない。

そんな拷問のような夜の過ごし方だが、以前飼っていたワンコの時は切ない鳴き声に屈してしまった。

お迎えした初日の夜半からあまりにも寂しそうにいつまでも鳴くので、仕方なく夜中にワンコの側に行くと、待ってましたとばかりに尻尾をフリフリしながら嬉しそうに顔を擦り寄せ、一通り満足すると眠りに落ちていく。その寝姿を確認して部屋に戻っても、再びクンクンと夜泣きが続く、、、

一晩中この繰り返しで、結局朝までつきっきりで過ごすことになってしまった。そんな日が一月ほど続いてしまったが、その結果、常に一緒にいないとクンクン、キャンキャンと鳴く仔になってしまったのだ。出かけるときなどは、切ないほどにいつまでも鳴く声に後ろ髪を惹かれながら泣く泣く振り切っていた。それでも、そんな状況が半年ほど続いた後、成犬になったら夜泣きは止んだので、ようやく一安心となった。

そうした経験から、今回お迎えしたワンコについては、絶対に夜泣きに屈するまいと腹を決め、妻にも絶対に覗きに行くなと厳命しておいた。

お迎えした日の夜

お迎えしてから昼の間はさんざん興奮して走り回ったからだろうか、ケージにいれるとすぐに眠る体制に入っていった。頃合いを見計らい電気を消して隣の寝室にそっと移動し、布団に入ってから耳をそばだてていた。

果たして今回お迎えした仔は夜鳴きするだろうか。

小一時間ほど過ぎると、ゴソゴソと動く気配が伝わってきた。ついにクンクンタイムが始まるか?

と思ったら、静かになった。
あれ?一言も鳴かない。

それから間隔をおいて何度か動く気配は感じられたが、その後はこちらも疲れていたこともあり、いつの間にか眠ってしまった。結局、朝まで起こされることはなく熟睡してしまった。

翌朝、リビングに入ると、おはよう!と挨拶するがごとく、立ち上がって元気に尻尾フリフリダンスを踊っている。

次の夜も、その後も、夜泣きをするような気配はまったくなく、ケージに入れられた時だけクンクンと鳴くことはあるが、すぐに大人しくなり横になって眠りに落ちている。夜中にこっそり覗いても時々寝返りをうち、ときどき可愛い寝言を言いながら熟睡している。ペットショップで過ごした日々で一人寝になれていたのだろうか。生後二月と三月の成長の違いなのだろうか。それ以上に、このワンコの性格のような気がしている。

いずれにしても正直ホッとした。

お盆休みが終わると二人共仕事に出かけることになるが、寝不足で仕事先に向かうことはこれで免れた。

夜鳴き問題 無事クリア

番犬を部屋で飼う時代

昭和の時代、芝犬クラスの犬だと屋外で飼うのが当たり前だった。
番犬として飼う家庭が一般的だったので、半年もすると玄関脇などに犬小屋置き、以降、人間の生活圏との間に境界線が引かれることになる。

以前のワンコも幼犬までは部屋で散々好き勝手に走り回っていたが、不思議なことに、外で過ごすようになると屋内に入ってくるのをためらうようになった。番犬としての自覚がついたのだろうか。

令和の時代は室内飼いが増えているようだ。

ショップの店員さんいわく、集合住宅では当然として、庭付き戸建てなどでも屋内で飼っている家も多いとのこと。
その理由として、意外なことに、犬種によっては盗まれたりもするらしい。
ペットブームで血統優先の犬が増え、人懐っこいラブラドールなどは格好のターゲットになるとのこと。なんとも悲しくなるようなご時世だ。
他にも真夏の猛暑対策として室内で飼うのも理由として挙げられるようだ。確かに、夏の時期に外を歩いていると、庭先や犬小屋の中で完全にバテてしまっている犬を多く見かける。

以前に比べて暑すぎる日本の夏を乗り切るためには、部屋飼いも止むなしなのだろう。

トイレトレーニングを始めたものの

我が家も賃貸マンションなので、お迎えしたワンコは室内で飼うことになるのだが、そのために必ずマスターしなければいけないのはトイレの場所だろう。

散歩に行けるようになれば外で済ませることができるが、雨や台風などで外に行けないような場合、あるいは仕事に出かけている間は部屋で留守番しなければならないので、何はさておき、室内の決まった場所で用を足してもらうことは最重要課題だ。

お迎え初日、まずは部屋のいたるところにトイレシートを置きワンコの好きにさせていたが、用を足す気配は一向に無くあらゆる所を嗅ぎ回っているだけだった。その後、ケージが完成し中にシートを敷くと、すぐにケージに入りクルクルと匂いを嗅ぎ出しシート上でオシッコをしてくれた。暫くすると再びケージに入り、大のほうもシートからはみ出ることなくポロンと出してくれた。

おぉ!この仔はトイレシートの意味を把握している!

感動の瞬間だった。
シートが無い場所だとトイレを我慢していたのだ。

ペットショップでは使っていた玩具を記念に貰えたが、ついでに使っていたトイレシートも同じ種類を数枚いただけた。そのシートを敷いたからだろうか、ショップで過ごしていた時の使い慣れたシートが新しい環境のケージ内にも敷いてあったので、安心して用を足すことができたのかもしれない。

よしよし、この調子でトイレシートをケージに敷いておけばトイレ問題はあっさりクリアか?
と思えたが、そうは問屋が卸さない。

その後はケージ内にシートを敷いていても用を済ませる気配は一向に無く、部屋のあちこちの匂いを盛んに嗅ぎまわり用を足しそうな素振りを示すようになった。初めのうちは粗相をしてもしょうがないと思っていたが、それでも結局、各所に敷いてあるシートのどれかで用を済ませている。やはり、用を足すのはシートの上で済ませたいようだ。

それならばと、各部屋に数枚シートを置き、どんな選択をするのか暫く様子を見ることにした。

結果、ケージから一番遠い仕事部屋のシートが気に入ったらしく、起床後も先ずは仕事部屋に置いてあるシートに用を足すようになった。

動物は本能的に寝床から遠いところで用を足す習性があるようで、我が家の場合はリビングのベランダに面した場所においてあるケージから仕事部屋が一番離れているので、そこが一番安心して用を足せるのだろう。更に、仕事部屋はフローリングで椅子の下は絨毯を敷いているが、フローリングの硬い床ではなく柔らかい場所がお気に入りのようだ。草の上で足すような感覚なのか。

結局、シートを敷いてある以外の場所で粗相をしてしまったのは二~三回程度で済み、小も大も必ず仕事部屋の絨毯が敷いてあるシートの上で済ましている。

因みに、寝室の布団はとてもお気に入りの場所のようで、そのフカフカで滑らかな居心地の良さから布団の上でクルクル回り始めたので、速攻退場してもらうことにした。以降、寝室の入口はフェンスで塞ぎ超えられないようにし、当面の間は立入禁止ゾーンにすることにした。

我が家の床 肉球踏み心地ランキング

布団>畳>絨毯>フローリング

トイレにふさわしい場所

これでトイレ問題は解決し、1週間程度は仕事部屋がトイレとなり確実にシート上でチーしていたが、流石にそれでは仕事に支障をきたしてしまうので場所を変えてもらおう。

まずはワンコが寝たあとに仕事部屋の入口を百均で見つけたフェンスでガードし、手前にシートを置いてみることにした。

翌朝、ワンコが起き出しケージから仕事部屋に向かい用を足そうにも、フェンスを乗り越えることができないので仕事部屋に入れない。初めは戸惑っていたが、すぐに諦めて入口のシートで用を足す事となった。この方法を数日続けると確実にフェンス手前のシートで用を足せるようになった。

しかし、この場所だと仕事部屋へ出入りする度にシート越しにフェンスを跨がなければいけないので、人間の動線に支障が出る。風呂場の入口付近のスペースで用を足してもらえると処理が楽なので、この場所をワンコのトイレスペースに決めるとしよう。

最適な場所にどうやって誘導するか?

足裏の柔らかい感触がトイレを促す事がわかったので、仕事部屋入口のシートはフローリングに直に敷き、浴室入口もフローリングだが薄いクッションを敷き、その上にシートを置いてみると柔らかい感触が足裏に伝わる。トイレシートの差別化を図ることにした。

この配置で数日間様子を見ると、、、

当初は仕事部屋入口で用を足していたが、そのうち浴室入口に敷いてあるシートのほうが柔らかいことに気づくと、そちらで用を足す回数が増えていった。頃合いを見計らい仕事部屋入口のシートを撤去すると、最終的に浴室入口のシートで用を足せるようになった。

以降、風呂場入口付近のシートで小も大もはみ出さずに確実に足せるようになった。なんと学習能力が高い仔犬なのだと二人して感心する日々だ。

トイレトレーニング クリア!!!

お迎えして二週間、一人寝の夜泣き対策もトイレトレーニングも、ワンコ自らが率先して順応してくれたので、大した労力はかからなかった。

少しだけわかってきた仔犬の性格

これら以外にも、入っちゃいけないところを無理に入ろうとはしないし、和室で妻が寝ている姿をフェンス越しに覗いている時も、決して声を上げて起こそうとはしない。妻が起き出してくるのをじっと待っていて妻が起き出して目が合うと、途端に喜びを全身で表し尻尾をフリフリしながら耳を伏せ出てくるのを待っている。出かける時も無駄吠えなど一切なく、ケージの中で大人しく見送ってくれる(とても寂しそうな瞳で見つめてくるが)。その大人びた性格はとても生後3ヶ月の仔犬とは思えないほどお利口さんだ。

忠犬の片鱗を既に見せ始めている。←単なる親バカ

反面、外から帰宅したときなどは、嬉しさのあまり興奮しすぎて、その場で漏らしてしまったりすることもあるが、それくらいはおおめに見てあげよう。

なにしろまだまだ三ヶ月の仔犬なのだ。部屋の中で元気に走り回り、好き嫌いなくモリモリ食べ、寝言を口にしながら気持ちよさそうに眠る姿を見せてくれるだけで、何物にも代えがたい幸せな気分にしてくれるのだから。

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