2022年はあえてゆっくり走ることに専念した1年間だった。その結果、冬物のスーツがブカブカとなり着れなくなってしまった。後ろ姿は、まるでムショ帰りのオヤッサンのようだ。
確かに、昨年の冬に網走刑務所から出てきたのだが、、、
2022年振り返り
Garminのスマートウォッチは手首に付けっぱなしにしているので、日々のワークアウトは都度、ボタンを押すだけで記録される。なので記録の付け忘れなども殆どなく着実にデータが蓄積される。
その結果、
ランニング1,000キロ超
ウォーキング1,000キロ超
年間でトータル2,000キロを超えていた。
十分でしょう!!!
Garminウォッチを使う前はスマホアプリだけでログを取っていたが、走行ペースは状況によってバラバラだった。前方を走るポニーテールの牝馬をロックオンしたら、鼻息荒く張り切って追いかけてみたり、自分より高齢のオジイチャンに抜かされたら、軽やかな足取りで一気に抜き返したり。
結果、オーバーワークになっていた。
2022年はGarminウォッチのおかげで年間を通してペースを一定に保つことができた。走るときはゆるラン(LSD走)をメインにしていたので、毎回焦れったいくらい遅めのペースだった。予め設定したペースタイムや心拍数(これ重要)を超えるとウォッチが振動して教えてくれる。その振動の強さは走っている最中でも十分にわかるくらい手首に伝わるので、ペースを一定に保つことを常に意識することができた。
煩悩に心を乱されること無く、日々のワークアウトを淡々とこなしていく日々だった。
もともとダイエット目的で運動しているわけではないが、結果としてスーツ類がブカブカで着れなくなってしまった。せめてパンツだけでもと思い、お直しの店に持っていっても、これ以上ウェストを詰めるのは無理と言われてしまうレベル。過去に魔が差してポチったスリムフィットのジーパンも、タンスの肥やしになっていたが余裕で履けるようになった。
若い娘のブログならBeforeAfterの画像を載せることでアクセス数は伸びるのだろうが、オッサンの画像を載せても興ざめなのでウエスト画像は非掲載。
ただ、ダイエットの方法を模索しているのなら、ゆるRUNは間違いなく絶対オススメだ。
見た目と中身
とここで、ふと疑問が湧いた。
見た目はスリムで引き締まった体になったが、目に見えない体の中身は実際どういう状態なのだろう?
年末にテレビで女子駅伝を見ていたら、最終走者がゴール手前1キロ付近で突然崩れ落ちるように倒れてしまった。それまで快調に走っていたのに起き上がることもできず、結局、棄権となった。
後日、大腿骨の疲労骨折が転倒の原因だったと報道された。
人体で一番太くて丈夫そうな大腿骨が疲労骨折って!
見た目がどんなに健康そうでも、骨の内部はわからない。例え痛みや違和感がなくても、骨の内部がどうなっているか素人目には客観的に判断できないのだ。
で、ある日突然、内部が一気に崩壊してしまう。
素人でさえしんどい状況に追い込まれるのに、ましてトップアスリートとなると、、、
彼女は過度な食事制限などをしていたのだろうか?
厳しい練習量に見合った栄養をきちんと補給しなければ、体内に保存されている栄養素を消費していくことになる。ある程度脂肪などの蓄えがある場合は脂肪から、アスリートのような体脂肪一桁台の場合は利用できる脂肪はごくわずか。そうすると、補給できる栄養素は骨の中から摂ることになる。
彼女は見た目は素晴らしいアスリート体型だったが、体内は飢餓状態だったのだろう。今後、アスリートに復帰できるか、治療後が心配だ。
また、健康そうで日々元気に歩き回っていた高齢者が、軽く躓いただけで骨折してしまうような状況も多々ある。転倒をきっかけに骨折し、その後の回復が長引くことで動きたくても動けない状況に陥り、やがて寝たきりとなり枯れ木のように痩せ細り衰弱していく。
素人でも骨の内部を客観的に判断する方法が無いものだろうかと調べてみると、最近は家庭用の体重計でも骨密度を計れるような製品があるらしい。体重はもちろん、体脂肪や筋肉量なども計測できるようなので、アスリートや厳密なウェイトコントロールを日課としている人にとっては必須のツールだろうか。
ただ、自分の目標はダイエットでも、見た目の筋肉を付けることでもなく、ましてやアスリートを目指しているわけでもないので、さてどうしたものか?普通の体重計より諭吉が増えるのでポチるのを躊躇していた。
そんな時、年明けに千葉県出張の依頼が届き、現地に行く前に恒例のPCR検査を受けることになったのだが、検査会場の道を地図で眺めていると、最新設備の整った整形外科病院があるのを発見した。調べてみると診断オプションとして骨密度測定をやってもらえることがわかった。
ということで、年明け初出張に備えたPCR検査と、ついでにクリニックに立ち寄り骨の状態を診てもらうことにした。
初めての骨密度測定
ウォーキングで朝一の時間帯にクリニックに到着した。小綺麗なビルがまるまる病院になっており、一階が薬局、二階以上が整形外科やリハビリ施設になっている。エレベーターは使わず階段で二階に上がり自動ドアをくぐると、待合室は最新の設備を備えているだけあって大混雑していた。それでも診察室が5箇所もあるので人がどんどん流れていく。
自分の番号を呼ばれ診察室に入ると、クールな面持ちの女医さんが待ち受けていた。
今日はどうされましたか?
ゆるRUN続けてるんですけど、
なんか腰や太腿が痛いんです~
台に横になり、下半身をあちこち触診してもらう。
ん~触った感じでは特に問題なさそうですね~
でも、微妙に痛いんです!
なんの痛みもないのに診てもらっても、保険適用されるか不安だったので、とりあえず痛いことにしておいた。
ではレントゲン撮ってみましょうか。
なら、ついでに骨密度とMRIも追加して
フルコースでお願いできますか?
図々しくこちらの要望を伝えても嫌な顔せず引き受けてくれた。
撮影の順番で1時間ほど待たされることになったので、その間に近くにあるPCR検査会場で唾液検査を受け(PCR検査の予約は午後の遅い時間だったが、最近は空いてるので、受付に行けば直ぐに検査キットを渡してくれるようになった)、クリニックに戻る頃にちょうど名前を呼ばれた。
更衣室でGarminウォッチ等の金属類を外し(骨密度やレントゲンだけならウォッチを外さなくてもいいみたいだが、MRIも撮ってもらうので金属類は厳禁)、ジャージ姿で骨密度測定室に入っていった。
初めての体験だったが、今回は股関節周りと背骨を撮影するとのこと。レントゲンと同じような仕組みの台に仰向けで寝るよう指示される。準備をしている間は手持ち無沙汰だったので、気になっていたことを聞いてみた。
家庭用の骨密度が図れる体重計より精度は良いんですよね?
遥かに正確ですよ!
ドヤ顔のスタッフが得意げに説明してくれた。
期待感が高まる中、二度ほどポーズを変えただけで、あっという間に撮影は終わった。その後は隣のレントゲン室へ移動し、骨盤や大腿骨周りを撮影され、最後にMRI撮影に臨んだ。
MRIの筒の中に入ると何故か妙に安心する。やがてリズミカルな撮影音が響いてくると、自然とリズムに合わせた音楽が脳内再生される。思わず動きたくなるようなリズムだが、ここはじっと我慢。
15分程で撮影が終わり、全ての結果は1時間ほどで出るとのこと。
再び手持ち無沙汰となったが、混雑している待合室は避けたかったので、天気もいいことだし近くの土手で昼ごはんを食べることにした。
土手で日光浴をしながらおにぎりを食べてると、突然クリニックから電話がかかってきた。まだ30分も経っていないのに、一瞬、緊急事態が起こったのか?と過去の記憶が蘇った。電話の内容は、結果が出たので戻ってきてくださいとのことだ。
最近のクリニックは親切なサービスを行ってくれるようになったようだ。病院によってはフードコートで使用しているようなポケベル貸出サービスもあるらしい。
どんどん普及してほしいサービスだ。
ドキドキの測定結果
いそいそとクリニックに戻り、先程の女医さんの診察室に入室すると、モニターに各種画像が表示されていた。
ん~やはりどこにも以上は無いようですね。
骨密度も申し分ないですよ!
安心しました。
記念に画像データは貰えますか?
CD-ROMで差し上げますよ。
親指を立てガッツポーズを取ると、女医さんも澄ました笑顔で同じポーズを取ってくれた。
ちょっと親近感が湧いた。
会計を済ませると保険適用でトータル1万円ほどだった。初診料を引いたら画像三点セットで6千円程度だろうか。医療レベルの正確な診断で6千円払うのと、日常生活用の体脂肪計に数万払うのとどちらのコスパがいいか?
悩ましいところだが、今の年齢からすると頻繁に計るデータでもなさそうなので、日々体脂肪計に乗る必要性は感じない。とすると、あとは一年毎くらいに再度測ってもらう程度がいいような気がした。健康診断の類は一切受けたことがないが、これなら受けてもいいかと思った。
実際の画像データ
自宅に戻り、もらってきたCD-ROM(実際は500円取られた)をパソコンにセットすると、ビューワーが立ち上がり様々な画像データが次々に表示される。
見慣れてるレントゲン画像
骨の表面はわかるが、骨の内部はわからないらしい。もし、内部が炎症を起こしている場合は白っぽく表示されるとのこと。過去の疲労骨折時は、痛む箇所が素人目にもわかるくらい白くなっていた。
今回は骨盤周り、股関節周り、どちらの画像も問題ないとのこと。
そしていよいよ肝心の骨密度データがこちら
骨密度の表示はレントゲン撮影したデータを元に数値で表示されるようだ。で、印刷した場合には素人にもわかりやすくレイアウトを直してくれる。
結果は予想以上だった。腰椎、大腿骨とも、若い世代にも負けないくらい標準を上回る骨密度の数値を示している!
ちょっと自慢していいですか?
惜しむらくは、疲労骨折した時にも測っておくべきだった。もしその時測っていたら数値はマイナス値だったのだろうか。残念ながら、今となっては当時からどれくらい骨密度が増えたのかは判断できないが、この1年、ゆるRUNを続けたことで骨密度が大幅UPしたことは間違いなさそうだ。
最後にMRI
これはもう見てて楽しいとしか言いようがない。自宅にいながら驚異の人体展を心ゆくまで堪能することが出来る。
正面からだけでなく輪切りにした画像も連動している。
ブログでは数枚しかUPしてないが、実際はレントゲンのような1枚の画像ではなく、まるでスーパーマンが透視したかのような内部画像を、ビューワー操作で診ることが出来るのだ。いろんな深度レベルにしてみると様々な臓器が浮かび上がっては消えていく。
レントゲンでは履いていたパンツの縫い目がクッキリ浮かび上がっていたが、MRIでは紛らわしい情報はカットされ、人体のみが映し出されていた。恥骨はもちろん、膀胱に溜まっているオシッコさえも、更にはお稲荷さんや亀の頭、竿もハッキリくっきり!
女医さんと羞恥プレイを堪能できた。
骨密度をUPするには
今回始めて骨密度の精密データを把握することができたが、結果は大満足だった。
実際に普段の生活で骨密度を上げるにはどうすればいいのか?
・適度な運動
以前はガツガツと激しく走っていたが、その結果が疲労骨折だった。
去年一年間はゆるRUNに徹することで怪我とは無縁になり、更に骨密度が大幅UPされたことが実証された。
全身に程よい刺激を与えるゆるRUN(LSD走)はこれからも必須のワークアウトにしていこう。
更に、ここで大切なことは、運動だけをしていればOKということではない。
やはりバランスの良い日常生活を心がけることが重要だということだ。
・バランスよい食事
好き嫌いなく何でも美味しく食べられる性分なので、食事制限などのダイエットは特に意識していない。家では出されたもの、食べたいものを程よく食べている。ただ、出張の際は場所によっては食が偏ってしまので、そういうときはサプリメントを補助的に飲んでいる。
あくまでも補助食品なので効果の程は?だが、補助的に用いている限りプラスに働いているような気がする。
試しに、今年一年間サプリを飲むのを辞めてみると結果はどうなるのか?
気になるところだ。まだどこかの研究機関がモルモットとして採用してくれれば、喜んで引き受けよう。
・良質な睡眠
どんなにバランスよく食べ適度な運動をしても、全身の隅々に必要な栄養素を届けたり、壊れた細胞などの修復作業は、睡眠中に活発に行われるらしい。
なので、睡眠不足な状態が続くと、栄養不足になったり修復するタイミングを失してしまう。傷んだ箇所を修復してもらい必要な栄養素を届けてもらえるよう、きちんと眠る。
・適度な運動
・バランスのよい食事
・良質な睡眠
2023年もこの三点セットをこころがけ、センテナリアンへの道をポツポツと歩いていこう。
コメント