乗ってはいけない波 -その後のお局と新しい会社の実態-

日常

最近は、すっかりワンコの成長ブログになりつつあるが、仕事もそれなりに頑張っている。新年度に新しい仕事が舞い込んできたが、その実態は乗ってはいけない波だった。

お局に対する対応のしかた

新年度に入り新しい会社との契約話がまとまり、梅雨明けから研修が始まったが、自分が担当する業務の担当者は、残念としか言いようのないパワハラオバサンだった。

今回の仕事を受ける以前から、仕事先で会うと事あるごとに人の仕事にケチを付け、マウントを取ろうと躍起になっていた。社内研修が始まってからもその態度は変わらず、幼稚な言動を繰り返している。

時折、無言で睨みを効かすと一瞬ビビって固まるので、要は小心者のかまってちゃんなのだろう。せっかくなので、どこまで調子に乗るのか見てやろうと思い、お局の言動に平身低頭謙虚に耳を傾け、調子に乗らせておいた。

社内研修が終わり、プロジェクトの訪問先で仕事をしていると、お局のパワハラは益々エスカレートしてきた。

自分は何を言われようと、内心苦笑しながら聞き流しているので屁の河童なのだが、他の社員や新人の前でも平気で暴言を吐くお局を見ていると、哀れに思えてならない。

周りから蔑まされていることに気が付かない性格なのだろう。とはいえ、毎日接していると流石に鬱陶しくなってきた。一言アドバイスしてあげたほうがいいレベルまで調子に乗っている。

そんなお局に対して、ここで取るべき対応を考えてみた。

A、本人に直接言う

B、上司に相談する

普段の自分ならAを選択し、本人にキッチリ説教し、諭してあげるところだが、今回に関しては、その余りにも幼稚な言動のため、正直どうでもよくなってきた。

そこで、新しい会社の管理職がパワハラ問題に対してどういう対応をするのか、ここは一つ見物させてもらおうと思い、まどろっこしいところだがBを選択してみた。

とりあえず、仕事の話を持ってきてくれた管理職のオジサンにメールしたところ、我関せず。現場のリーダー丸投げときた。で、現場のチームリーダーに話をしてみると、本人に確認して再度話し合いましょうとのことだった。

チームリーダーがお局本人に問うたところ、パワハラやセクハラ加害者の常套句

「誤解です~~~」

というセリフで終止し、話し合いはアッサリと終了したようだ。

その後、チームリーダーいわく、今後はそのような言動は慎むと当人が言っているので、これ以上問題を大きくしないでほしいと言ってきた。

予想通りの展開だった。

チームリーダーは小柄でおとなしいく、事なかれ主義のタイプ。一方、お局は大柄でキーキーとヒステリックに喋るタイプ。二人が並んだら蚤の夫婦そのものだ。

そんなお局を眼の前にして凄まれたら、いいように言いくるめられるのがオチだろう。

その後、お局からはなんの謝罪もなく、それ以上に今度は無視されるようになった。わかり易すぎる性格だ。

たとえ言い訳でもいいので一言でも何か言ってきたら、それまでの幼稚な言動を優しく諭してあげようと思っていたが、お局のような態度だと、気づきのチャンスを得ることはないだろう。

人は誰でも、悪意がなくても相手を傷つけてしまうこともある。本人が素直な性格なら直ぐに謝るだろうし、また、周りからも適切なアドバイスを受けることができるだろう。そうすることで人は成長していくが、お局のような性格だと、周りの人たちがマイナス点を指摘してあげたり、アドバイスをしてあげたとしても逆ギレするだけだ。

社内の組織図を見てみると、お局が置かれている状況がよく分かる。お局だけどのチームにも属しておらず、離れ小島のように、上にも下にも誰もいないポジションのようだ。社内でもババ抜き状態らしい。

どうやら、今回の新しい仕事の実態は、老猫に鈴をつける役として採用されたようだ。

決して乗ってはいけない波

三角波

進む方向が異なる二つ以上の波が重なり合ってできる、三角状の、波高の高い波のことである[1]。波の峰がとがっている[2]

船乗りからは大変恐れられている波である。船が下から繰り返し短い周期で突き上げられ揺れ幅がみるみる大きくなったり、あるいは予測不能なタイミングで突発的に突き上げられるようなかたちになり、突然安定を失い沈没させられてしまうことがあるためである。中程度以上の大きさをもつ安定した船であっても、あっけなく沈没させられてしまうことがある。経験豊富な船乗りでも打てる手はあまり無く、できることと言えばせいぜい三角波が生じそうな海域には近付かないこと、また入ってしまった場合はその海域から早く脱出すること。 また、転覆や沈没が避けられない状態に陥ったら、敢えて船体を座礁させることくらいしかない、と言われている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

今回舞い込んできた新しい仕事を波に例えるなら、間違いなく三角波だろう。この波には決して乗ってはいけない。今までの経験からすると、ろくなことがない。

若い子ならまだ伸びしろがあるので、接し方次第で気づいてくれることもあるが、40過ぎのお局として完成されているオバサンに何を言ったところで、時間の無駄、人生の浪費だ。

とはいえ、新しい業務として契約がまとまり、プロジェクトごとに仕事を請け負う身となった以上、投げ出すわけにも行かない。今回、上司に相談したことで、お局がますますつけあがりそうな気配が濃厚になってきたので、一度釘を指しておいたほうが良さそうだ。

衝撃的な光景

お説教する以上、中途半端に叱ることはしない。

あなたの何がいけないのか、何故いけないのか、どうすべきだったのか、これからどうすべきか、徹底的に説教し、諭しててあげよう。

そのタイミングを伺っていたところ、仕事先の部屋でたまたま二人きりで仕事をする機会があった。

お局は更年期なのか、やたら暑がりで、エアコンが十分に効いているにもかかわらず設定温度を一方的に下げ、パタパタと書類で扇いでいる。

訪問先ではマスク着用が決まりなのだが、そのマスクすら鬱陶しいらしく、おもむろにマスクを外し、こちらに向き合ったその時、衝撃の光景が飛び込んできた。

一本の極太の鼻毛が飛び出ていた!

マスクのゴミでも付いていたのかと目を凝らしたが、間違いなく鼻毛だった。

人生60に手が届く歳になると、それなりにいろいろな女性と出会うものだ。中にはお局より遥かに性悪女もいたが、1センチ以上の鼻毛が飛び出ている女性と出会うのは生まれて初めてだった。

そのあまりの衝撃的な姿に言葉を失い、説教する気持ちも一気に失せた。最低限の身だしなみすら無頓着なオバサンに、何をか言わんやだ。

こどもオバサン

このオバサンはどんな人生を歩んできたのだろうか。

ご両親は健在で、一度も実家から出て一人暮らしをしたことがないらしい。中学生のような幼稚な言動から推測すると、おそらく甘やかされて育ってきたのだろう。

実家の子供部屋で生活し、精神的に自立していない中年オジサンを世間では【こどおじ】という言い方で表現しているが、お局はオバサンなので【こどおば】とでも言うのだろうか。

なんだか哀れに思えて仕方がない。

今まで、若者にそれなりに説教する機会もあり、その殆どが後に本人から感謝され、その後は良好な関係を築けてきたが、その機会はお局との間では永久になさそうだ。

契約締結時は眼の前にぶら下げられた人参に喜んでいたが、その人参はどうやら腐った人参だったようだ。そんなネガティブな状況に身をおいても、人生の浪費以外のなにものでもない。

この歳になって思うことは、生きていくうえで水場は必要だが、腐った水場にいては人生そのものが腐っていくということだ。そういう水場に出くわした場合、取るべき行動はたった一つ。

濁った水場には近づかない

一刻も早く、このオバサンから遠ざからねばならない。

次のプロジェクトが始まる前に、腐った水場から離れる方法を模索していたが、幸いなことに、次のプロジェクトにお呼びがかかることはなかった。

その次のプロジェクトにもお呼びがかかることはなく、たまたま話を持ってきたオジサンが現場に来ていたので、締結した契約を履行しないのはどういうことなのか、理由を聞いてみると、外部に委託する予算が無くて、社内のスタッフで対応していくことになった、と意味不明なことをヘラヘラと語っている。

おいおい、予算が降りたから契約を締結したんじゃなかったのかい!

今になって、話を持ちかけて来た側から締結した契約を反故にするなど、ビジネスマン以前に、人として終わっている。この手の人間と縁を持ち続けてはいけない。速攻で縁を切ろう。

もし、今回の業務を個人として請け負っていたのなら、

この落とし前どうしてくれんねん!

パワハラと契約不履行で出るとこ出ましょうか?

と一悶着起こすところだが、間に会社が入っているので会社間の問題に発展することだろう。

自分としては、一刻も早くこの会社からは手を引ければそれでよかったので、内心ホッとしたところだった。

「では、今後のことは会社同士で話し合ってくださいね~」

とニッコリ笑顔で挨拶をし、その場をあとにした。

それにしても、急に契約を反故にされた理由を考えてみると、お局から横槍が入ったのは間違いなさそうだ。

こどおばお局のパワー恐るべし!

新しい会社の実態が見えた。

部下の問題行動をまともに制御できないオジサンが管理職にいては、内部はグダグダなのは明らかだ。早々に離れることができて正解だった。

その後、聞くところによると、今年入った新人が自分の穴埋めに充てがわれたようだ。お局と行動を共にしていたようだが、その新人も年明けには辞めることになったらしい。辞める理由は語るまでもない。

だめな組織の典型例だ。関わらないのが最良の対応だ。

年明けにやってきた新しい波は、決して乗ってはいけない三角波だった。

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