出張の合間に瀬戸内海の海岸線沿いにキャンプをしながら次の出張先へ向かうイベント。初日の大久野島キャンプ場から二日目は野呂山キャンプ場へ。小高い里山の頂上にあるキャンプ場からは瀬戸内の多島美を楽しめた。
瀬戸内海を見下ろせるキャンプ場
大久野島から忠海まで渡舟で戻り、次のキャンプ地、【野呂山キャンプ場】へ向かうため、再び呉線に乗り1時間ほどのんびりと電車移動。誰もいない安芸川尻駅で下車。
徒歩キャンパーの場合は、事前に連絡をしておけば駅まで送迎車が迎えに来てもらえる。指定時間まで小一時間ほどあったので、今夜の食材を調達するため買い出しをすることにした。
今回のキャンプは友人のYと1年ぶりの再開だ。食事はいつもYが作ってくれるが、バイクで長距離を移動してくるので、必要なものを教えてもらい食材の買い出しをしておくことにした。
駅から徒歩五分ほどの場所に地元のスーパーがあるが、9月の瀬戸内はまだまだ猛暑真っ盛り。湿った海風が肌にまとわりつき、スーパに行くだけで汗だくになっていた。
要望された食材を購入し駅に戻ると、タイミングよく送迎車がちょうどやってきた。乗客は自分だけだったので助手席に座り、運転手と世間話をしながら急斜面をどんどん登っていく。途中から更に勾配が上がり、エンジン音がひときわ唸りを上げる。30分ほどすると目的地の【野呂山キャンプ場】へ到着。
今回のキャンプ紀行は猛暑がまだ続く9月初旬だったので、まだまだ暑さ真っ盛りだったが、標高800メートルほどに位置するキャンプ場は、車から降りるとヒンヤリとした山の空気が出迎えてくれた。
野呂山キャンプ場は用途に応じて3パターンから選ぶことができる。オートキャンプ場は平たい場所にあり、常設テントサイトは頂上付近にあり見通しが良さそうだが、持ち込みテントサイトはヒノキやコナラの樹木に囲まれた林間サイトになるので、サイトからの見晴らしは期待できないが、木陰なので夏の時期は涼しそうだ。
管理棟から山の斜面を階段状に登る側にサイトがあり、サイト同士は段差があるためプライベート感は比較的保たれそうなレイアウトだ。荷物は手運びになるので、荷物の少ないソロキャンパー向けのキャンプ場だ。

受付で場所を指定されたが、友人がバイクで来ることを告げると、駐車場に一番近い最上段にしてくれた。



テント場は樹木に囲まれているので木漏れ日が心地良い。テントを設営し一息つく頃には汗も乾いてきたが、陽が傾き始めた山の中ではじっとしていると何となく肌寒くなってくる。そんな時は今夜の種火を作っておくために薪割りに勤しむ。ソロ用の超小型焚き火台でチョロチョロと薪を燃やしていると程よく温まることができた。



キャンプ飯の定番は超絶簡単で美味かった
夕暮れ時にYが到着した。途中のヘアピンカーブで曲がりきれず転倒したらしい。食材をぶちまけることは避けられたが、クッカーが凹んでしまったとブツクサと文句を言っていた。山道はくれぐれもご安全に!


日が暮れる頃、焚き火の炎がちょうどいい加減になってきたので、此処から先の調理はYにバトンタッチ。今夜のメニューは豚キムチ、そしてキャンプ飯定番のカレーライス。





まずはカレーの下準備を行い、その間、チャッチャと豚キムチを作りまずは乾杯。その後はオッサン二人で与太話に盛り上がっていると、あっという間にY特性のカレーライスが完成。

このカレーライス、Yと初めてキャンプしたときに作ってくれたのだが、水を一滴も使わず調理時間も30分かからない。水が貴重な登山やキャンプでは大変重宝する。そして何より簡単で抜群に美味い! ご飯を炊いている間にできてしまうのだから、腹が減って手早く作りたい場合の決定版だ。
作り方は超簡単。オリーブオイルとニンニクを炒め、香りが立ってきたらひき肉を投入、軽く塩コショウで臭みを飛ばし、ザク切りのトマトとナスを入れたら蓋をして放置。15分ほどしてナスがしんなりしてきたら好みのカレールーを投入し、全体を混ぜれば完成。
今まで自宅でカレーを作る時は何時間も手間暇をかけて作っていたが、今ではこの方法でカレー作っている。
瀬戸内海の多島美
翌朝はあいにくの曇り空。目覚めの珈琲を飲んだ後、キャンプ場そばの小道を散歩していると、瀬戸内海を見下ろせる展望台にやってきた。テント場からは眺めることはできなかったが、ここからの眺めは目が覚めるほどの絶景が広がっていた。








昨夜のご馳走と多島美の絶景、そして朝の珈琲で身も心も満たされ、Yとの再開を約束し野呂山キャンプ場を後にした。
次のキャンプ場は今回の瀬戸内キャンプ紀行の最終日。厳島神社のある宮島でキャンプをするため、再び呉線に乗りこんだ。
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