自宅の退去騒動が一区切り着いたことで、ワンコにご褒美をあげたくなった。いつものリードを付けた散歩ではなく、ドッグランに行き思う存分走り回ってもらうことにしよう。
とんでもなく広い公園
自宅から車で20分程のところに水元公園という都内最大規模の都立公園があり、広大な敷地内にはドッグランも併設されているとのことなので、ワンコを連れて行ってみることにした。

水元公園は23区内で面積が一番広く、その名の通り水辺に面した水郷公園という特色を備えている。ドッグランは公園の一画にあり、利用方法は、予めWEBで無料の会員登録しておくと、後日、登録証とドッグランに入るためのパスワードが送られてくる。一度登録しておくと、都内12箇所のドッグランを無料で使えるようなので、昨年のうちに登録しておいた。
平日の午前中に駐車場に着くと、広い駐車場には数台しか止まっていなかった。ナンバープレートを見ると、神奈川県や山梨ナンバーの車もチラホラあり、この公園の人気の高さがうかがえる。土日は満車になることもあるようなので、やはり人が集まりそうな施設へ出向くには平日に限る。


まずはトイレを済まし、案内図を確認した後は広大な公園をウォーキングすることにした。地図で見ると大きさは実感しにくいが、それにしても人がいない。




23区内にある施設とは思えないくらい広々としており、人もたまにすれ違う程度だ。どこまでも続く並木道や広大な広場を走り回っていると、北海道にでも来たかのような錯覚に陥る。





普段の散歩はせいぜい荒川の河川敷を走り回るくらいだが、犬の表情を観察してみると、ここまで広く変化に飛んでいる地形を散歩するのは楽しくてしょうがないようだ。



退去騒動でお腹を壊していた頃に比べると、笑顔が眩しい。
ひとしきり歩き回った後、いよいよ公園の敷地内に併設されているドッグランに入ってみることにした。公園内は伸縮リードをつけて縦横無尽に歩き回ってみたが、リードを外した状態だとどれくらい自由に走り回るのだろうか?
ドッグランデビュー
ドッグランエリアは【小型犬エリア】と【大型犬、その他フリーエリア】の二箇所が隣り合っており、小型犬エリアに近づくと、中で遊んでいたプードルが、うちのワンコを発見するや否や柵越しにキャンキャンと激しく吠えてきた。その様子をうちの犬はじ~っと観察していたが、騒々しい犬は苦手なので全く相手にせず、隣の【大型犬、その他フリーエリア】に行ことしている。
おいおい、おチビさんなのにいきなり大型犬と一緒のエリアに入って大丈夫かい?
入口のロックを解除して中に入ると、奥の方で柴犬と洋犬が楽しそうに遊んでいた。うちのワンコはといえば、入口付近に佇み、いつものように観察モードに入ったようで、じっとして動こうとしない。



しばらく佇んでいると、奥の方で遊んでいた洋犬がワンコの存在に気づき近くにやってきた。とてもフレンドリーな性格のようで、はじめのうちはリードを付けた状態で遊ばせていたが、お互いが楽しそうに遊んでいるのを確認し、リードを外してみることにした。ドキドキの瞬間だったが、お互いの匂いを嗅いだ後は、楽しげに遊んでいる。




しばらく二頭で遊んでいたが、洋犬が先程まで遊んでいた柴犬を誘う素振りを見せ始めた。その様子を奥のほうでじ~っと伺っていた柴犬だったが、洋犬と共にこちらへやってくると、うちのワンコに向かっていきなり激しく吠えて威嚇してきた。
犬同士の少々のぶつかり合いは大歓迎だったので、うちのワンコがどういう行動をするか観察してみようと思ったが、柴犬の飼い主が慌てて引き離しにかかり、そのまま抱えて行ってしまった。それに釣られ洋犬も柴犬のもとへ去ってしまった。この二頭は飼い主同士が友達のようで、しばらくするとドッグランから退出してしまい、入れ替わりに大型犬と数頭の中型犬が入ってきた。
新たに入ってきた犬達はお互いに初対面のようだったが、すぐに仲良く打ち解け楽しそうに走り回っている。その様子を眺めていたうちのワンコも仲間に加わり楽しそうに遊び始めた。リードから解放され自由に動き回れることの楽しさがわかってきたのか、敷地内を追いかけっこしながら縦横無尽に走り回っている。





ところが、暫くすると立ち止まり、犬達の遊びの輪から外れ再び観察モードに入ってしまった。他の犬がちょっかいを出しに来ても誘いに乗らず、眺めているだけで満足しているようだ。他の犬達もそれ以上誘うことはせず、自分たちだけで遊び始めた。
柴犬独特の距離感というのだろうか。
気心の知れた相手ならいざ知らず、初対面の犬に対しては、挨拶を済ませた後は相手をじっくりと観察するモードになってしまう。群れに混じって交流するというより、自分のペースを優先したい性格なのだろう。
ポツンと佇んでいるワンコのところまで自分が歩み寄ると、その場から立ち上がり遊んでほしそうな素振りを示したので、ボールを投げ自分が走ると一緒に追いかけてくる。
あらあら、普段の散歩と同じような展開になってしまった。
結局、ドッグランは30分程度で切り上げることになった。
ドッグラン、必要ないかも
うちのワンコにとっては、ドッグランで遊ばせる意味はあまり無いのかもしれない。
犬同士の社会性やルールを学ぶ場としてドッグランは有効だと思うので、フリーにする以上、少々のトラブルには目をつぶろうと思っている。
たとえ噛まれて怪我を負ったとしても、相手の犬を責めるつもりは毛頭ない。そういった体験を通してワンコ自身が何かを学んでくれればそれで良し。一方、うちのワンコが他の犬を傷つけることも十分ありうるが、その時は平身低頭謝罪し、状況によっては治療費を出す覚悟はある。
とはいえ、他の犬の飼い主が同じような考え方とは限らない。ちょっとでもガウガウが始まると、すぐに引き離してしまうようでは普段の散歩と変わらない。ドッグランでは犬同士のトラブルが拗れて裁判沙汰に発展するようなケースも有るようなので、消極的になってしまうのだろう。
頻繁にドッグランに通える環境なら、いずれ相性の合う犬と出会い楽しく社会性を学んでもらえると思うが、たまに遊びに行く程度だと、それもなかなか難しい。だとすると、わざわざ柵に囲まれたドッグランで遊ばせなくとも、遥かに広大な公園を一緒に走り回るだけで普段とは違う環境を楽しめるので、それで十分なのかもしれない。
そんな事を思いつつ帰り支度を始めリードを繋ぐと、それでも十分に満足したのか拒否柴になることもなく、満足げにバッグに収まり広大な公園を後にした。

ホームセンターでお買い物
午前中を水元公園で過ごした後、帰る前に近くにあるホームセンターに寄ってみることにした。
これだけペットブームで日本全国にペットが溢れかえる中、ペット連れで入店可能な店舗はまだまだ少ない。欧米などでは食料を扱う店舗であってもペット可の店も多くあり、ペットに対する意識が根本的に違うのだろう。
今回訪れた大型のホームセンターはペット可の店舗のようで、カートに乗せれば店内に入れるようだ。入口にペット専用のカートが置かれており、無料のトイレシーツをカートに敷いてペットを乗せて店内に入る方式を取っている。これだと、万が一の粗相にも対応できるので、安心して買い物ができそうだ。お店側の配慮に感謝。
広い店内は色とりどりの商品や照明、アナウンスが流れているので、はじめは戸惑っている様子だったが、そのうちカートから身を乗り出して、興味深げに辺りを見回している。





店内にはペットショップもあり、カートから身を乗り出してお客目線で仔犬や子猫のショーケースを覗いていた。特に吠えたり暴れたりするような素振りもなく、ほんの数ヶ月前まではショーケースの中から外をうかがっていたワンコとしては、どんな気持ちなのだろう。
我が家に来てくれてまだ半年しか経っていないが、こうして一緒に走り回れたり買い物に行けたり、何気ない日常がワンコのお陰で楽しく過ごせることに感謝の気持ちが湧いてくる。
そんな満ち足りた気分で店を後にし、帰宅後は夕食時までたっぷりと昼寝を楽しんだ休日だった。

年明け早々の退去騒動で一時はどうなることかと思っていたが、なにはともあれ、犬も妻も、そして自分自身も、今、この瞬間を元気で楽しく過ごしていこう。
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