60歳は人生の大きな節目。それまで払っていた年金も受給可能な年令に達した。
ようやくホッと一息ついた頃、【ねんきん定期便】が届いた。これまでの加入期間が記されたハガキのようだ。
ハガキを開いて加入期間を確認すると、、、

86月???
中身を確認してみると、受給資格期間が【86ヶ月】となっており、老齢年金の受け取りに必要な【120ヶ月以上】という期間を満たしていない。
まったくもってオカシイ!!!
サラリーマン生活はやったことがないので、何十年も継続して払っていたわけではないが、それでも20代から30代にかけては派遣社員として十年近く特定の会社で業務をこなし、毎月の給料から天引きされていた。
なので、一般厚生年金の欄が少なくとも100ヶ月はカウントされていなければならないところ、その分が抜け落ちている。
因みに、一般厚生年金が4月となっているのは、昨年の夏に派遣で90連勤することになった時の記録だ。

というわけで、受給資格の120ヶ月は余裕で超えているのに、なぜ86ヶ月しかカウントされていないのだ?
たとえ雀の涙であろうと、もらえないというのは由々しき事態だ。
事情を確認すべく、年金事務所に行くことにした。
お役所仕事
受付で来訪目的を告げると、個別のブースに案内された。
定期便のハガキを見せ事情を説明したが、ハガキに記載されている期間は間違えていないと一点張り。
納得できないことを粘り強く訴えると、詳細な調査が必要な場合は窓口レベルでは対応できないので、改めて調査専門の予約を取り直してくださいとのことだった。
釈然としないまま、言われた通り受付で予約の日取りを調整してもらうと、早くて1ヶ月後!ということだ。
せいぜい1週間程度先に予約が取れるのかと思ったが、なんともまぁ、どんだけ有名店なのだ。
ただでさえ年金事務所は平日しかやってないので、訪問する場合は仕事の予定を調整しなければならない。
今回の訪問も仕事をキャンセルして訪れたのだが、そんなことはお構いなしのようだ。
そうは言っても調査してもらわなければ埒が明かないので、改めて1ヶ月後に予約を取り直した。
その間、キッチリと調べてくれることを願おう。
年金記録が抜け落ちていた
1ヶ月後、改めて年金事務所に訪れ来訪目的を告げると、個別ブースに案内してくれた。
しばらく待っていると、胸に【社会保険労務士】の名札を着けたオジサンがブースに入ってきた。
(ほうほう、専門家がキッチリ調査して対応してくれるのか)
着席するやいなや、プリントアウトした束を取り出して、ページを捲りながら状況を説明してくれた。
で、肝心の年金記録が86ヶ月しか記録として残っていないことの原因については、平成24年度以前の記録が全く存在しないことが判明した。
プリントアウトされた用紙を確認すると、年度ごとの納付状況が記されているが、平成24年以前がスッパリと抜け落ちている。

因みに、妻のぶんも同時にプリントアウトしてもらったが、二十歳だった昭和61年から今年に至るまで二ページにわたり途切れることなく記録が続いている。


相談員の説明によると、
「転職を繰り返していたり、名前が変わったり、派遣社員として複数の会社に勤務していた場合、記入漏れなどで記録が抜け落ちている場合がある」
ということだ。
これって、以前、世間を騒がせた【消えた年金問題】そのものじゃないか!
要は、国民から預かった貴重なお金を、国は超テキトーに管理していた結果、未だに数千億円もの大金が正しく紐づけされておらず、宙に浮いた状態で今日に至っているということだ。
2007年(平成19年)に発覚した【消えた年金問題】は、国の信頼が地に落ちるほどの杜撰な内容で、あまりの杜撰さに当時の内閣が崩壊し、緊急対応策として数兆円の予算を投じたようだが、未だに2,000万件程が未解決の状態のようだ。
消えた年金問題は全く解決していなかったのだ!!!
今回の未記録分は平成24年(西暦2012年)以前ということだが、問題が発覚してから5年も過ぎているので、まさか自分が該当するとは思ってもいなかった。
改めて、この国の年金制度がテキトーなものだということが浮き彫りになった。
今回の相談窓口できることといえば、派遣会社に在籍して仕事をしていた期間を端末で検索し、実際にデータがあるかどうかを調べることが可能ということだった。
ただ、一言一句正しい法人名じゃないとヒットしないらしく、似たような名称など多数ある場合は何度も検索をやり直さなければならないということだ。
とりあえず、たぶんこの名称だっただろうという派遣会社名を挙げ検索してもらったが、担当者の操作方法みていると、このオッサン調べる気があるのか?というくらいノンベンダラリとした作業をしている。
法人リストの【あ行】から1ページずつクリックして画面を切り替えているのだ!しかも、画面の切り替え時間がやたら遅い。
目的の法人名は遙か先なので、この分だと日が暮れてしまう。
「キーワード検索はできないのですか?」
と問うたところ、
「その方法のが早いですね」
惚けた返答が帰ってきた。
だったら初めからそれでやれよ!と内心毒づいたが、社会保険労務士の肩書は見せかけだけのようだ。
【仕事をしてる感】は出しているが、実態が伴ってない。
この国が周回遅れになってしまった原因が目の前で繰り広げられている。それでもとにかく働いてもらおう。
そしてキーワード検索窓に入力し始めたが、入力文字を何度も間違えたりしている。
自分が変わりに操作しましょうか?と言いたくなるのを我慢して、結果を待っていた。
散々待たされた結果、検索結果は何もヒットしなかった。
似たような会社名や同姓同名、紛らわしい名前等も可能性として挙げられるが、更に本格的に調査するとなると、窓口のシステムでは無理で、これ以上の調査となると、更に上層機関で時間をかけて詳細な調査をする必要があるとのことだった。
それでも不明な場合も有るということだが、そうなった場合、自分としてはどうすればいいのか?と聞くと、
「弁護士におまかせするんでしょうかね~」
まったくの他人事だ。100%国の不備で前代未聞の事態に陥ったにも関わらず、危機感が全く無い。
この手の問題を解決するエキスパートとしてアンタがいるんじゃないのかいな?
どうやら社会保険労務士の看板は名ばかりだったようだ。
このオジサンに任せていても埒が明かない。より詳細な調査をしてもらうことにした。
ということで、この日のやり取りでは【いつからいつまでの期間、記録が存在しないのか?】という確認だけとなった。
プリントアウトした日時は、この日の午前中とフッターに印字されていたので、申請してから1ヶ月の間、何もしていなかったようだ。
この程度のことで一ヶ月も時間がかかるようでは、この先、再調査の期間もどれだけ時間がかかるやら、、、
それでもやらないわけにはいかない。
再調査用の書類をもらい、年金事務所を後にした。
自宅に戻り、当時の給与明細等が残っていないか調べたが、なにしろ数年前に書類の類は断捨離してしまった後なので、出てくることはなかった。
とりあえず、記憶を辿る旅に出るとしよう。
果たして、自分は年金を受給することが出来るだろうか・・・
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