長期出張と縦走疲れには温泉に浸かるに限る -酸ヶ湯キャンプ場-

キャンプ

大雪山縦走後は網走にて一週間の仕事。
その後、再び弘前で仕事をこなすことになるが、疲れがだいぶ溜まってきている。

三日間の移動日を東北の名湯、酸ヶ湯温泉に併設されているキャンプ場でマッタリと過ごすことにした。

プロペラ機を乗り継いで青森へ

網走から弘前へは女満別空港から新千歳空港で乗り継ぎ、青森空港まで飛ぶルートが最短となる。

地方の短距離マイナー路線はプロペラ機が主役だ。

ジェット機と違って軽やかな飛行は風の影響等をダイレクトに受け、アトラクションのジェットコースターのようで結構楽しい。

大型のジェット機と違い、プロペラ機特有のアットホームな感じに好感が持てる。

離陸後はCAとおしゃべりタイム。

女満別- 新千歳と新千歳-青森は同じ機体を使用します。

jinjin
jinjin

ちなみにどちらも同じ席なんですけど、乗り継ぎ面倒なんで降りずに座っててもいいですか?

CA
CA

機内の掃除をしなければいけませんので、お手数ですが一旦降りていただくことになります。

jinjin
jinjin

掃除、一緒に手伝いますよ~?

CA
CA

^_^^_^^_^

満面の笑みであっさり断られた。

新千歳で一旦降り、バスで搭乗口までいき、再びUターンで同じバスに乗り再度機内へ。
なんともアホらしい行動となった。

CA
CA

またお会いできて嬉しいです~

jinjin
jinjin

僕も嬉しいです~

昼頃に女満別空港を離陸し、青森空港へは夕方着いた。

なんだかんだ行っても時間はかかる。

それでも電車で移動したときに比べたらあっという間だ。

空港でレンタカーを借り、今夜の寝床、酸ヶ湯キャンプ場へ向かう。

酸ヶ湯キャンプ場

夕闇迫る頃にキャンプ場に着いた。

受付時間は若干過ぎていたが、予め連絡しておいたので管理人が丁寧に対応してくれた。

テント設営を終えた頃にはすっかり暗くなっていた。

兎にも角にも腹が減ったので晩ごはん。

この後温泉に行こうかとも考えたが、日帰り入浴の時間も残り少なくなっていたので明日にお預け。

このキャンプ場は道路の向かい側にある酸ヶ湯温旅館の系列ということで、温泉の割引チケットが買えるのだ。

広々とした敷地にはポツポツとテントの明かりが灯り、どのテントも静かな夜を楽しんでいるようだ。

今回もマナーの良いキャンパーに恵まれた。

長距離移動の疲れもあってこの日は爆睡。

東北の名湯

翌朝は五時ピッタリに目が覚めた。

昨日は暗くなってからテントを張ったので周りの雰囲気がよくわからなかったが、明るくなってみると広大な敷地に適度な間隔でテントが張られていた。

これくらいゆったりした間隔だと落ち着いたキャンプができる。

水場もとてもきれいに清掃がされており、排水口の詰まりなども見受けられなかった。

更に管理棟には洗濯機が設置されており、数日間の滞在も不便なく快適に過ごせそうだ。

今日は八甲田山登山を予定していたが、弘前の訪問先から事前にPCR検査を受けて欲しいとのお達しが来たため、青森空港でPCR検査を受けることになった。

昨日の到着時に受けても良さそうなものだが、有効期限が72時間ということで、今日じゃなければならないとのこと。

面倒くさいが仕事なので仕方ない。

朝食後、青森空港まで出向きPCR検査を受け再びキャンプ場に戻ってきたら昼になっていた。

快晴の空の下、八甲田山の頂上が顔を出している。

午後からサクッと登るのもいいが、今回は疲労回復を優先しよう。

酸ヶ湯温泉旅館併設の食事処で蕎麦とホタテのかき揚げ。

大雪山縦走後、ようやく蕎麦にありつけた。

つなぎを一切使っていないということで、蕎麦の香りと喉越しを楽しみ、小ぶりのホタテがゴロゴロ入っているかき揚げで腹を満たす。

食後はテントに戻り青空のもとゆっくりと過ごし、午睡を楽しんだあと温泉に向かう。

今どきの混浴事情

酸ヶ湯温泉は今でも混浴のスタイルを守っている。

露天ではないが、総ヒバ作りの広大な千人風呂は柱が一本もないため開放感に満ちている。

昼間はすりガラスから差し込む柔らかな日差しが湯けむりを反射させ、夜は仄かなランプが湯けむりをぼんやりと照らし、裸体であってもまるで羽衣をまとっているかのような美しい雰囲気に包まれるのだ(女性の場合は)。

年令を問わず、性別を問わず、ここでは誰もが自然と一体となれるような気持ちにさせてくれる温泉だ。

が、最近の混浴温泉はワニの被害に頭を悩ませているようで、酸ヶ湯温泉も昔と違いだいぶ様変わりしてきたようだ。

ワニとは、湯船の中で女性の入浴客が入ってくるのをひたすら待ち伏せする人を指し、その待ち受け姿が水辺で目だけを出しているワニに似ていることに由来するらしい。

なかには痴漢レベルの行為に及ぶ輩もいるそうで、露骨な視線や言動が各地の混浴温泉の悩みのタネになっているようだ。

前回ここを訪れたのは七年ほど前のことだった。

その頃から既にワニの苦情が出ていたようで、対応策として女性側の入口から湯船まで衝立が設置され、白濁したお湯に浸かってしまえば首から下は見えないので安心か?

と思われたが、それでも無粋なワニは一向に減らないようだ。

今回訪れてみると、女性は湯浴みの着用を選択できるようになっていた。

確かに、湯浴みを着た女性が数名入浴していたが、生地の色や質感から透ける心配はなさそうだった。

が、生地の厚さに比例するかのように風情もなくなった、、、

古来より日本は混浴が当たり前で、それなりのマナーも発達してきた文化があったのに、一部の幼稚な輩のせいで文化が廃れてきてしまった。

この先、混浴温泉の未来を想像すると、ヨーロッパのクアハウスのように男女とも水着着用でノーテンキな方向に向かうのだろうか。

インバウンド効果は狙えるだろうが、

ん~酸ヶ湯温泉のような雰囲気にはそぐわない気がする。

とは言え、目を瞑りゆっくり浸かっていると体の奥底から疲れが取れていく。

湯船を出たり入ったり、打たせ湯にうたれたりしてのんびりと穏やかな午後を過ごした。

青森の食材でシンプル飯

心地よい風に吹かれながらキャンプ場に戻ると、土曜日ということもあり昨夜よりテントの数が増えていた。

それでも広々とした空間は密になることもなく、快適な時間を過ごすことができた。

空港で晩御飯の食材を調達できなかったので、温泉宿の売店で売っていた缶詰をメインとした食事となった。

八戸港で水揚げされたサバ味噌缶:

身が大きな脂の乗ったサバがぎっしりと入っていて、程よい甘さの味噌が絶妙な味だった。

けの汁缶:

津軽地方の郷土料理で、5mm角に刻んだ数種類の野菜が溢れるくらい入った具沢山の汁で、しょっぱい味を想像していたが、とてもあっさりとした優しい味付けだった。

味の濃いサバ缶のお供にピッタリ。

いちご煮の缶詰と迷ったが、今回は栄養のバランスを優先。

青森産りんご:

食後のデザートとして間違いない!

綺麗な夕焼けを眺めながら、湯煎するだけで熱々のごちそうにありつける。

幸せなひとときだ。

全日程を快晴に恵まれる

大雪山縦走から今日まで快晴に恵まれた。晴れ男バンザイ!

それにしてもここのキャンプ場はトンボがたくさん飛んでいた。

今回、念のためオニヤンマ君をテントにつけていたが、本物のトンボのお陰で虫刺され問題に悩まされることはなかった。

ちなみにこのオニヤンマ君、大雪山縦走のときもザックやテントに付けていたが、やはり効果はあるような気がする。

縦走路を歩いていると、いろんな虫が寄ってくる。

が、まとわりつくようなことはなく、すぐに離れていくのだ。

虫除けスプレーは時間とともに効果が薄れていくが、オニヤンマくんは着けておくだけでいいので手間もかからず良いかも。

テントを撤収後に酸ヶ湯温泉に再度浸かり、程よい湯疲れの疲労感に包まれながら青森駅までバスで移動し、そこから電車に乗り継いで弘前の宿にチェックイン。

東北、北海道の長期出張、最後のもうひと踏ん張りといこう。

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